税理士の高島です。
今回は、不動産所有会社を設立された方で
ぜひ活用していただきたい
メリットについてご紹介します。
それは、社会保険の活用です。
一般的には、社会保険加入はデメリットとして
中小企業として取り扱われています。
仮に役員報酬を50万円とった場合には、
会社負担が約15%、個人負担が15%で
合計30%の15万円が社会保険料として、
年金事務所に徴収されるからです。
役員報酬を増やしても、社会保険料が増えて
手取りがあまり増えないということに
なっていまします。
しかし、不動産所有会社についてはこれが
メリットになるのです。
実は、社会保険料の徴収額は月額の給与(役員報酬)によって、決まってきます。
つまり、月額の給与が少なければ社会保険料は
少ないことになります。
不動産オーナー業を個人でしている場合には、
国民健康保険に加入しているのですが、
国民健康保険は所得によって決まります。
個人で不動産を所有している場合には、
個人所得が年々増えていき、
国民健康保険料の負担が重くなっているケースが
多くあります。
「こんなに病院に行きません!」と言われることも
あるくらい、皆さま困っています。
これの対策として、会社を設立し、設立した会社
から少額の役員報酬をもらうという方法です。
役員報酬をもらう場合には、国民健康保険から
社会保険に切り替えることになります。
すると、月額役員報酬の金額によって、
社会保険料(健康保険料)が決まります。
つまり、役員報酬のほかに、不動産所得がいくら
あろうと、役員報酬の金額によって、
社会保険料の負担が決まることになるのです。
私の関与先様も、月額報酬は少なめにして
社会保険料の負担を少なくしています。
生活費が足りないという方は、土地は個人所有の
ままというケースが多いので、
地代を設定して地代収入でもらえばいいのです。
法人設立によって、資金繰りを改善する手法は
いろいろあります。
今回はその一つについてご紹介させていただき
ました。
もしご不明な点がありましたら、
ご質問いただければと思います。
令和2年6月27日 税理士 高島聖也