不動産オーナーの経営を支援する中で、避けて通れないのが相続です。
相続が発生すると、相続税の納税義務が生じます。
最近では、1億円を超える相続税の納税が必要になるケースも増えています。
このような状況の中で、「相続税という税制と戦うべきかどうか」は慎重に検討しなければなりません。
【税制との向き合い方】
税負担を抑えるために、以下のような方法が考えられます。
• 法人化(会社に建物を移す) → 法人税のルールに基づく経営
• 個人所有の継続 → 所得税の影響を受ける
• 消費税の考慮 → 賃貸経営における消費税の負担
どの税制も一長一短があり、「戦う」姿勢ではなく、どの税制とうまく付き合っていくかを考えることが重要です。
【「共存共栄」の考え方】
納税は義務であり、適正な税負担を果たしながら不動産賃貸経営を続けることが求められます。
税制を正しく理解し、戦略的に活用することで、財産を円滑に承継し、安定した賃貸経営を維持することができます。
そのためにも、税理士としての役割は、オーナーが適正な税負担のもとで最良の選択をできるよう支援することにあります。
【まとめ】
• 相続が発生すると、大きな税負担が生じることがある
• 「税制と戦う」のではなく、適切に付き合いながら最適な方法を選ぶことが重要
• 法人化、個人所有の継続、消費税対策など、さまざまな選択肢を検討すべき
• 適正な納税をしながら、不動産経営を持続可能な形で継続することが大切
税務面においても、戦略的な発想が求められる時代です。
自分にとって最適な税制の活用方法を考え、長期的に安定した不動産経営を実現していきましょう。
令和7年3月12日 税理士 髙島聖也