税理士の髙島です。
1月も後半になり確定申告の資料を持ってこられる方が
増えてきました。
コロナの影響で申告期限が延びるかどうかはまだ決まっていませんが、
多分個別の延長という形になるのではないでしょうか。
さて、今回は超高齢化社会の確定申告時の注意点ということでご案内したい
ことがあります。
それは高齢者の方による確定申告誤りに注意をしましょう
ということです。
よくある間違いとして
①以前は数字の転記ができていたのにできなくなる
不動産の青色申告決算書の所得金額を確定申告書別表1に転記する際に
桁を間違えて転記されるということがあります。
②減価償却費の計算をず~とそのまま書いている。
減価償却は耐用年数が定められており、一定期間が終わると経費処理できなくなります。
「バカの一つ覚えでず~と書いています」という方がいらっしゃいました。
③税制改正に対応できていない
今年は給与所得控除、公的年金等控除、配偶者控除、基礎控除など大幅な見直しが
行われています。
「前年と特に変わっていないから同じ数字」これはやめておきましょう。
以上のように一般の方が確定申告をした場合に、よく間違いがあります。
それを伝えるとほとんどの方が、
「でも税務署は受け付けてくれましたよ」といわれるのですが、
これがそもそもの間違いなのです。
税務署は何でも受け付けてくれます。
間違いのチェックは行っていないのです。
いまはパソコンで処理しますので、数字の間違いなどは入力時に
気づくことはあるかもしれませんが、税法適用などは
チェックしていません。
税務調査等に合わせてチェックが行われる仕組みになっています。
ソラリアなどで対応してくれる方は臨時のアルバイトの方になっていますので
しょうがないですね。
それと最後に「去年はできたのに今年は資料集めからできない」
こんなケースは認知症などの疑いがあります。
身近にいるとなかなか気づきづらいですが、1年に一度お会いする私たちは
「認知症なのでは」と思うことがあります。
高齢になれば誰しもがなる可能性があり、それを適切に
周りがサポートしていくという形をとっていく必要があるのだと思います。
「親父がやっているから大丈夫」ではなく、
「そろそろ俺がやらないと」という形で実務的な仕事も
事業承継をしていきましょう。
令和3年1月22日 税理士 髙島聖也