所得税は奥深い。

2月17日を過ぎ、いよいよ確定申告シーズン到来です。

年に1度の所得税の申告時期なので、

税理士業界は超繁忙期です。

税理士は税務相談について「無償独占」なので、

税理士会からの割り振りで、税務署や各市区町村で、

確定申告時期にお手伝いをしています。

以前、スポットでお手伝いした人が

申告相談会場に行き

「土地を賃貸しているので、青色申告承認申請をしたい」

と相談したところ

「業務的規模なので、青色申告はできません」

と断られたそうです。

 

おかしいなぁと思って当事務所あてに電話があったので、

どういうことかと考えてみました。

駐車場を営む方で、

コインパーキングや有人駐車場など、時間を制約して管理をするような場合には

事業所得や雑所得になります。

このため、雑所得になる場合には、青色承認申請はできないでしょう。

一方、ただ土地を貸しているというケースの場合には、

土地貸ですから、不動産所得になります。

不動産所得には業務的規模と事業的規模の二つがあり、

規模が小さい場合を業務的規模

規模が大きい場合を事業的規模といいます。

規模の判断は、一般的に形式基準によって判断することがほとんどで、

アパートマンションの場合には10室以上の部屋を賃貸しているか。

戸建ての場合には5棟以上を賃貸しているか。

駐車場の場合には50台以上を賃貸しているか。

上記のようなことによって判断をしていきます。

ちなみにこの事業的規模に該当し、帳簿作成をしていれば65万の青色申告特別控除

の適用を受けれれるので、これを目標に不動産経営をされている方も多くいます。

さて今回のケースですが、不動産所得の業務的規模であったとしても

青色申告承認申請をして「簡易帳簿」さえ作成すれば

10万の青色申告特別控除が受けられるのです。

 

所得税を税理士試験で受験したり、税務署で個人課税部門にいた

税理士なら簡単なのですが、所得税はこの時期しか取り扱いをしないので、

税法を忘れてしまっている税理士が多いいようです。

専門家選びの際には皆さまお気を付けください。

 

 令和2年2月20日 税理士 高島聖也

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