いままで何回か不動産オーナーの黒字倒産というテーマでセミナーをさせていただきました。
今回はこの内容について少し触れたいと思います。
不動産経営に詳しい投資家の間では『デットクロス』という現象があります。
新築時は多かった減価償却費が築年数ととも減少していき、
借入金返済に占める元本部分が返済が進むにつれて増加していく。
これによって、税金の負担が急激に増え、資金繰りが悪化する
という現象です。
この現象は耐用年数が長い不動産(RCマンション)や
極端に耐用年数が短い不動産(19年償却)などで起きます。
この時に売却をすれば問題ないケースが多いのですが、
私のクライアントはそもそも『土地を守りたい』と思って
不動産経営を始められる方がほとんどです。
守りたいと思ってマンションを建てたのに、
そのマンションによって、不動産を手放すことになる。
こんな悲しいことはないのではないかと思います。
提案をするハウスメーカーや工務店の営業マン、銀行営業マン、不動産会社、
そして税理士についてもこの現象をよく理解して、
不動産オーナー様が困らないように対策の提案をしてほしいと
願います。
H30.5.14 税理士 高島聖也